番目のご訪問
ひとこえ万三 16年7月28日 2016年都知事選 たたかいは続く
都知事選も大混戦・大激戦のまま最終盤をむかえている。週刊誌を使った悪質なネガティブキャンペーン、その雑誌の見出しだけが目立つ新聞広告など、くりかえし鳥越候補追い落としの攻撃が目立つ。まだ誰も勝利を確信できない状況だからである。
7月の参院選では2つの注目すべき特徴があった。ひとつは、32の1人区で野党共闘が成立し、その内11の選挙区で野党が勝利したことである。数だけ見ると微妙だが、今後につながるこの結果は安倍政権にも衝撃を与えている。
2つ目は、今回から18歳以上が投票することになったが、その結果である。今、20歳台〜30歳台の若年層が、非正規労働や高い学費などでもっとも困難な暮らしを余儀なくされていると言われている。そしてその若い世代の50%は自民党に投票したという。
私が聞いた範囲では、「野党は批判ばかりしている」「民主党も自民党とあまり変わらなかったので、それなら自民党」「中国がのさばってきているのでガツンとやった方がよい」などがその理由だ。みんなどこかで聞いたことのあるものだ。かれらの多くは新聞などは読まない。ニュースといえばスマホに流れてくる、ほとんど見出しだけのヘッドラインニュースくらいである。それでも舛添さんのことがあって、少しは政治のことが話題になるようになったそうだ。
かれらは今の生活に満足しているわけではない。むしろ息苦しさや閉塞感を感じている。しかし、彼らの感覚からすると、「憲法守れ」という声は、今の苦しい現状を含めて何も変えようとしない「現状維持」のように聞こえるようだ。「憲法などブッ飛ばして、中国や北朝鮮をギャフンといわせる!」なんて言ってる人のほうが、現状打破してくれそうに見えるのである。日本版トランプ現象だ。
ちなみに、インターネットの世界では、いち早く無料配信に踏み切った産経新聞ニュースが圧倒的なシェアを占めているそうである。
都知事選はあと2日だが、その後もまだまだきびしい攻防は続く。鳥越氏の勝利に向けたたたかいの意味は大きい。
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